ベクシルが酷い件について

ベクシル -2077 日本鎖国- [Blu-ray]一般的な映画館で上映される映画のなかでもうCGを使っていない映画を探すほうが大変なんだと思う。

それでもフルCGで作られている映画は少なく、ときどきフルCGな映画があって今はディズニー傘下にあるピクサーなんかがそう。

トイストーリーは多少アメリカンなフルCGに違和感があったけど、ストーリーがおもしろくておもしろくて、最後にはそんなの抜きで楽しめた。

フルCG映画も捨てたもんじゃないよね(それをウリにしなければ)

その昔、なんとかっていうRPGをもとにしたフルCG映画があったけど、そのときのプロデューサーか誰かが

「CGのキャラクターが本物の役者のように『目で演技』を出来るようにしたい」

とか、言ってたけど

「じゃCGじゃなくて本物の役者使えば?」

と、突っ込んでみたり。
結局興行的に失敗していたような気がする。


映画「ベクシル」がすわ!デジャブ?って思わせてくれる。

情報鎖国日本...って、ところまではよかったけど
声優のキャスティングが、黒木メイサ、谷原章介、松雪泰子ということで危険なにほいがぷんぷん。
いや、もちろんそれぞれの人がイケナイわけじゃない。

ただ、あまり声優として聞いたことがない役者さんばかりなので。それに加えてフルCGときている。これはかなり勢いでアブナい。アブナすぎる。

で、「失敗するだろうな」と思いつつ見てみたら...
案の定、はじめから笑いをこらえるが必死!どうにも失笑してしまいそうで...

いや、がんばってるのはわかります。
冒頭の悪役のスキンヘッドの表情だったり、ベクシルとひげ面の同僚とのシーンだったり、恋人とのシーン、マリアとのやりとりだったり。

演出の意図はわかります。また、そこでがんばってるのも。
でも、なにもかもがわざとらしい。

メインを張るキャラクターの表情もがんばっているところもあるし、能面のようになってしまっているところもあったり、ましてや背景に描かれているエキストラの名もなきキャラクターたちの描写が中途半端。
それぞれ多少の表情が読み取れるだけに残念。
(たぶん、スラムの活気をだすためなのかもしれないけど、それなら個々を作り込むよりスラム全体を持って表現してればよかったかも)

回想シーンにいたっては、間が悪く説明的なので「また、回想かよ!」

また、全編を通して現実の撮影を意識しているのか「スタジオっぽさ」が抜けない画面だったな。
終盤でのマッドサイエンティストと対峙する場面では「え?セット?」みたいな雰囲気が漂っているのが気になった。

冒頭の
"ほとんどのサービス業、ブルーワーカーがロボットに置き換わっている街"

"人間としてのベクシル"
という対比であろう劇中での台詞を借りるなら

「どうも機械だけは好きになれない」(一字一句までは覚えてないのでそういう意味合いの台詞)

が、僕には物悲しく

「どうもフルCG(をウリにする映画)だけは好きになれない」

という風に聞こえてしまった。
そういう印象でした。
願わくばラブストーリーに終始してほしくなかったと。

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