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レイアウトの法則 アートとアフォーダンス
肌理(キメ)の話だ。
といっても、美容とか化粧品の話ではなくあらゆるモノに存在する肌理のことで、心理学者のジェームス・ジェローム・ギブソンが提唱したアフォーダンス(affordance)に基づく。
曰く、世の中のいろいろなものには肌理が存在する。
その肌理はモノの特徴を空間を空間を通じで周りに影響をあたえる。
というのである。
そんなアフォーダンスを建築や絵画、リハビリテーションや相撲に至るまで多彩な例をもって解説、思考しているのが佐々木正人著の「レイアウトの法則 アートとアフォーダンス」だ。
アフォーダンスとはいったいどういった話なのか。
たまたま知り合いに作業療法士の人がいて、その人がアフォーダンスという言葉を教えてくれた。
たとえばドアノブにはドアノブの肌理がある。
その肌理のおかげでそのドアノブを「掴む」ことができるし「まわす」ことだって自然にできるようになる。
そのものの形や材質から発せられる肌理で「どう接すればいいのか」ということが知覚でき、その肌理を無視したドアがあればそれはとても不便で使用に耐えないものになる。
作業療法士という職業がら、体をうまく動かせなくなった人たちと接しているのでこういったことが実感としてあるのだろう。
利用しやすいものとは肌理を通じて行動を誘発、誘導するということだと教えてもらった。
その現場の「あたりまえ」の実感を体系化したのがギブソンのアフォーダンスなんだと思う。
しかし、アフォーダンスという考え方自体が学問の「机上」から落とし込まれていない気がする。
いまだに、
「これって、フツーどうなの?」
「とりあえず、なんか、っぽくしてみて」
というアバウトな判断だけで事が進んでしまっているのがすこしもったいなく、悔しい思いもする。
この本でも著者の佐々木正人氏は生体心理学者としてアフォーダンス研究の最前線を先導しつつも、アフォーダンスという考え方が認知されていないので様々な用例を用いて多彩に解説してくれている。
すこしその用例が専門的すぎるのか、ほとんどの用例が門外漢の僕は少し手こずってしまった。
それでもギブソンがいったアフォーダンス、それを様々な分野に実践的に実用化しようとする佐々木正人氏の努力が十分に伝わってくる本だ。
これからなにかしらのデザイナー(服飾、エディトリアル、プロダクトなど)や他人と接する商品を作る事を目指すならアフォーダンスを知っていても損ではない、いや、知っておくべきだと思う。
目次
- 序
- 1.レイアウトの法則
- 2.光のレイアウト
- 3.余白のレイアウト
- 4.力のレイアウト
- 結 レイアウトのレイアウト
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